『座・シェイクスピア』という演劇集団があります。
ワークショップから進化した形で出来上がった、ちょっと面白い集まりです。
もとにある劇団は演劇倶楽部『座』
主宰は役者で演出家の壤晴彦氏。
壌さんの
「50歳からのシェイクスピア上演のためのワークショップ」に参加した人は、
年に1回の公演に向け、1年かけて準備をします。
参加資格は、いたってシンプル且つ明瞭。
50歳以上であること。そして、プロではないこと。
これがクリア出来れば、誰でも参加可能。
やるべき演目もハッキリしたいます。
坪内逍遥訳の、シェイクスピアの戯曲の中から、
1年に1回の公演を行うこと。
『座』の役者さんたち、演出関係者の方たちが、
壌さんが不在の時には指導をします。
『座・シェイクスピア』公演の始まりは2005年でした。
2004年のワークから我が母は参加。
2005年の第一回公演『真夏の夜の夢』でなかなか良い役を貰え、
熱心に稽古に励んでいました。
本人は当たり前のこと、家族全員がドキドキしながら青山の草月ホールへ。
・・・あのドキドキは、今もなお続いていますが(笑)
2006年第二回公演は『むだ騒ぎ』(草月ホール)
そして2007年第三回公演は『ベニスの商人』(吉祥寺・前進座)
そして2008年。
3月14日(金)と15日(土)に上演するのは、
再び名作、『真夏の世の夢』です。
第一回とはまた違った演出を試みるとのこと。
これはまた、ハードルが高い(^o^;;
私は二日公演を両日欠かさず観ています。
ほとんどがダブルキャストで行われるため、一日目と二日目だと
カラーが全く違う作品になるので、
それもまた観る楽しみのひとつ。
しかし、皆さん、スゴイですよ~
少しずつ、何かに参加してきた人はともかく、
生まれて初めて、50歳越えてから台本読んだりする方もいるわけですから。
昔、学生の時に少し・・・っていう人だって、
果たして何年ぶりなのでしょうか(笑)
そんな彼らが、1年後の公演というハッキリとしたひとつの目標に向かって
それぞれが、それぞれの思いを持って向かっていくわけです。
私なんて、それだけで、ちょっと鳥肌モノです。
私のHPのコラムでも何度も取り上げていますが、
演劇の“え”の字も知らない人たちを集め、
作品を作り上げていく壌さんの演出力には、
本当に毎回驚かされる。
すごい人です、壌晴彦。
参考までに・・・
第一回『真夏の夜の夢』観劇コラム
第二回『むだ騒ぎ』観劇コラム
第三回『ベニスの商人』観劇コラム
壌さんといえば、蜷川芝居にはもはや欠かすことの出来ないベテランの役者。
その声の素晴らしさは、舞台のみならず、
洋画の吹き替えやナレーションでも聞くことが出来ます。
大ヒットドラマの『24』や、『パーレーツ・オブ・カリビアン』でも吹き替えを担当。
シブイです。
あと数日で、1年間の稽古の成果が皆の前で披露されます。
楽しみでもあり、不安でもあり(苦笑)
皆、50歳以上の、“忘却”という壁と戦いながら台詞を覚え、
何度も壌さんに怒られながら、その日を迎えることでしょう。
母が参加していることを差し引いても、
『座・シェイクスピア』公演は、一度は観る価値はあります。
観ながら、私はいつも思うのです。
自分が50歳になった時、彼らのように懸命にひとつの事に向かい、
喜びを分かち合う仲間がいる環境が作れていたら本望なんじゃないかと。
彼らはプロではないので、
完璧な“舞台”をそこに求めても意味はありません。
と言っても、彼らはしっかりと“演劇人”として舞台に立つべく稽古をし、
壌さんが見事にそれを表現し、形にしていくので
見応えのある良い舞台になるのですが、
プロの舞台にはないものが、そこにはある。
それは確かです。
私は毎年、それが観たくて行くのです。
プロにしか、ないもの。
『座・シェイクスピア』にしか、ないもの。
同じ“舞台”という空間を使った作業だけれど
それを通して発するものが、異なる気がする。
それは決して技術的なものばかりではなく、
“50歳以上”の年を重ねた人たちだけが表現出来る何かだったり。
きっとそういうものなのだろう。
14日の席が、まだ少し残っている様子。
お時間がある方は、ぜひ観てみて下さい。
ちなみに女性最高齢の方は、コチラのコラムで紹介されています!
はいから 人生の達人
とっても素敵で、味のある演技をされます。
今年も、もちろん、彼女も出演しますよ~(^o^)
「座・シェイクスピア」 シェイクスピア作『真夏の夜の夢』
3月14日(金) 18:30~ Aキャスト
3月15日(土) 15:00~ Bキャスト
作=ウィリアム・シェイクスピア
訳=坪内逍遙
演出=壤晴彦
出演=
Aキャスト/望月邦秋、中村和子、萩久保光子、糸賀真知子、大塚みどり、村田泉、
長島悠子、山田スミ子、天勝迪子、阿部義高、佐伯聡、加藤茂美、斉藤孝一、
塩谷禮子、吉本忠彦、船山則子、山下恵子
Bキャスト/吉本忠彦、加名生晴子、小林典子、蓮井房子、中所代志子、片岡恭子、
板橋みどり、三富悦子、中島悦代、阿部義高、佐伯聡、鳥川由美、斉藤孝一、
飯岡房子、望月邦秋、谷島かほる、高橋妙子
【会場】草月ホール(東京・港区赤坂)
東京メトロ半蔵門線・銀座線 青山一丁目駅(4番出口より、徒歩5分)
【料金】3000円(全席自由)。
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